アサヒ死ンブン

死骸ブログ

羅生門の下で雨やみを待っていた

魂魄が霧散しちゃったのだろうか、あらゆる言葉が出てこなくなっちゃった。

日常において自分のまわりで"事件"が起きず、なにかあっても140字に収まっちゃうことばかり。なにも起きないんだよ。わざわざ書き連ねることがない。実はたいへんなことが起きているのだが、僕の近眼の目に止まっていないだけかもしれない。あるいは感覚が鈍すぎて感知できていないのかもしれない。とはいえ事実ベースではなんもない(と思っている)ので、会話においても面白い話ができないし、ツイート程度の短い文章においても面白いことが書けないから、いよいよ想像力および創造力を鍛えなきゃいけないなという焦りが発生してきた。いっつも面白いツイートとかブログとか絶え間なく書いているやつらはなんなんだ?たとえ内容は盛り盛りの嘘八百だとしても、嘘八百をずっと書き連ねられるのがすごい(嘘八百じゃなくて真実一路だったらごめんな>面白いやつら)。

 

というわけで、作り話の練習をしていきます。ここから先はフィクションです。

 

梅雨入りしましたね。僕は傘を持たずに外出しがちなので、その日も出先で雨に降られ、羅生門の下で雨宿りをしていました。なにぶんスマホのない時代のことだから手持ち無沙汰で、歌でも詠むかと思い、「あめのひを、くちぶえふいて、すごしたら」と上の句のつぶやいたところで、近くで同じく雨やみを待っていた黒髪おかっぱ前髪ぱっつんの魔性のおんなが「幸も不幸も、流され消えた」と下の句を横から差し挟んで、そのまま意気投合、「言語で足りない部分は肉体表現を交えて補うかたちで文学の研究をしよう」と言って羅生門を離れラブホテルにしけ込むところから始まる大人の恋愛のはなしを書こうかな思ったんだけど、これでは芥川龍之介の小説と羅生門の鬼のエピソードのパクリの融合だから新規性がないし、なにより、おもんねえ………………