アサヒ死ンブン

死骸ブログ

神の道に背きし錬金術師滅ぶべし

もう何年も前のこと、職場で精神に異常をきたす寸前まで追い詰められて退職したときのメモが出てきたので、てにをは・改行を改めて言葉を補ってここに載せることにした。当時の精神状態が垣間見れて非常におもしろい。僕は仕事で精神を痛めるくらいならとっとと辞めればいい主義者だし、精神を痛めるきっかけもひとそれぞれだから、別離百態、ひとそれぞれ百態の退職のかたちがあると思っている。そんな百態のうちのひとつ、もう一歩頑張ってムリをしていたらまじで人生を棒に振ってたかもしれない、そんなときに書かれた読み物だと思って欲しい。

仕事を辞めることにした。昨夜職場からこっそり私物・荷物は引き払い、入館証は置いて帰った。お疲れ様でした、またあした、と挨拶した。この時点で"明日"はないわけだが。ザマァみろ。今日は体調不良で病院に行くという連絡をいれた。明日、退職届を送る。さよならだけが人生ならば、人生なんていりません。激務だったわけではない。が、黒い労働環境ってのは必ずしも労働の強度と相関関係があるわけではない。仕事を放ってきてまま丸投げの放りっぱなし、客との調整もしてくれねえ、たまに思い出したように報告しろというがどういうフォーマットでなにを出せばいいのか、聞いてないことがたくさん降ってくるけど要員もくれない、どうにもコミュニケーション取ってくれる気がないのだね。健康保険証は最後までもらえなかった。このようにないがしろにされては来月死んでしまいそうだと気づいたので、僕は自分が死ぬことなく、彼らに死んでもらうことにしました。人のことを殺そうとしたら、返り討ちに遭うことだってあるわな。同じ理屈だと思う。休日は昼過ぎまで起きられない、ラーメンもミラノサンドも味がしない、これはやべえなって思っていたのに加えて、募集要項に書いている嘘イツワリが心底イヤになった。ひとつひとつくわしく説明するのは面倒なので端折るけど、死にたくない、否、これ以上不愉快な思いしたくないので、9回裏のサヨナラ満塁ホームランだよ。僕は冷血冷酷クールビズな人間なので、慈悲はない。
ヤフー知恵袋などにおいて、「仕事をバックレようかな」と相談をしているひとに対して、アンサー欄で「バックレは人としてオカシイ」「社会人としてありえない」「子供じゃないんだから」なんて正論(爆笑)が散見されるわけだな。回答しているおまえら、ほかの質問にはトンチンカンなアンサーして"ヤフー知恵遅れ"だなんて言われてんのに、労働関係においてのみは強気マンになれるんだな。不思議だよ。強気の社畜マンは、労働においてあるべき清き労働者の姿を描くことはお得意なようだが、それ以外のことについてはゴミクズみたいな知識しかないってことがまるわかりだね。僕はマルクスのほうが好きなので、プロレタリアートの権利全開でいく。それは果たして人としてオカシイだろうか。連中は自分がプロレタリアだと気づいていないのだろうかね。僕よりもマルクス主義に詳しくないやつは黙ってろってかんじだよね。つっても僕も学生時代に「資本論」の岩波文庫1冊目の途中で挫折した雑魚なんだけど。次に読むのは資本論の解説本にしよう。僕は社会適合・社会不適合という言葉が嫌いでね。無職のあいだにこの言葉を否定する理論を組み立てようと思うんだよね。バックレの言い訳ですよ。精神的支柱にせんとしているだけです。戦争に向かう国が自国を正当化する理屈をこねるのと同じこと。まず、「社会適合」しているなんてのは、真面目な社会人たち(爆笑)からのカスみたいな承認を受けているだけの状態にすぎないものだ。世のなかの多くの人間は、会社においてチンカス承認をしあって生きている。さらに、承認されることを強要しする。承認されるべきだと脅迫観念を与える。お互い承認しあう世界がいごこちいいからだ。僕はそんなチンカスのためにシンドイ思いをするのはバカバカしくなった。だから逆に社会不適合というのはつまり、社会で真面目に働くしか能のないチンカスから承認を受けられていない状態である、にすぎない。世の大多数がチンカスだから、チンカスから認められないと不安になる。ってだけのこと。ここで冷静に考えてほしいんだが、チンカスに承認されてなにが嬉しいんだ?自分が社会不適合ではないかと悩む人たちは、一度まわりの環境を見回して、周りのやつらみんなから承認されたいかどうか考えてもらいたい。おそらくそのなかの多くは、認められなくても生きるになんら差し支えのないチンカスだ。誰からも認めらず、こちらも誰も認める気が起きなければ、社会適合も不適合もないだろう。って内容で本を書いたら売れますかね?
働きたないって言ってんじゃないんだよ。(働きたくないけど)前回仕事を辞めた時はもう働かないゾと思って辞めたものだが、今回はまともなところでまともな仕事がしたくてたまらない。実のところ履歴書も送ったりしてるので、ノープランで辞めるというわけではないのだ。そこがダメでほかにも受けてみたいとこがいろいろある。履歴書を書く筆は前回よりずっと早く進んだ。「こんなこと思ってるのでこんな仕事がしたいんです!」ってサクサク書けるの、モチベーションの差なのだな。気持ちが落ちつかないときはだらだら書き続けるのがいいね。まとまったこと書く集中力がいまないのだけど、あまりツイッターにネガティヴなこと書き散らしてもウザってえだろうし。

 

翌日は朝から雨が降っていたけれど、槍が振ろうとも僕の退職届は止まらない。二郎系ラーメンのトッピングみたいにオプションマシマシの郵便を送ってきた。伝わるかな、僕の"本気"が。僕は高校生の時に法律バトルまんが『カバチタレ』を読んで以来、いつか内容証明郵便を送ってみたいと思っていたのだ。いま満たされる好奇心のナイフがグサリ心臓をひと突きする。アイホン機内モードにしてWiFiを使っているので電話はかかってこない。「生きてますか?(笑)」ってふざけたメールは来ていた。これからおまえが死ぬんだよ。ずっと行きたいと思っていた元職場のすぐ近くの古書店に行ってきた。元職場のみんな、まさか裏切り者がこんな近くをうろうろしてるとは夢にも思わないだろう。よく「この顔にピンときたら110番!」って犯罪者の顔写真入りポスター貼ってあるけど、あいつらわりとそこらへんにいるような気がするんだよね。中核派の大坂正明は捕まっていたけどな。精神に歪みが生じてしまいそうなので退職を決意してからお酒をぜんぜん飲んでいなかったんだけど、そろそろEよね!