メーフ・マドー

Me If Mad Oh!冥府魔道!おまえたちのことが大嫌いになったよ

騙り

"語り"ができるようになりたい、と思っていたが、よく考えると求めているのは語りではなく"騙り"の能力だね。
学生時代からもう十年以上ずっとなんですけど、飲み会なんかで知らない人に話しかけることができないし、黙りこくってることが多い。そのうえたまにしゃべったかと思うと場が白けるようなことついつい言っちゃうんだよね。なんでこんな風になっちまうかっつうと、自分の話したいことしか話さないからなんだな。悪い癖だよね。あんま面白くないけど場つなぎがてらしゃべっとくか〜みたいなことができないんだよ。だから合コン街コン相席屋すべて敗北する。「どこ住み〜?」とかきけないんだよ。「◯◯だよ」って答えられても九割がた「そっすか」としか返せないので。内容のないこと言えないんだな、「これをきくことになんの意味があるだろう?」とか考えちゃうので。先にテキトーなこと言っといて、会話の展開とともに内容を付加していく、麻雀でいう"先付け"のようなことを心がけてみようか。あたま空っぽのほうが夢詰め込める、会話の中身空っぽのほうが案外話題を詰め込めるものかもしれない。

ドストエフスキーの長編小説『悪霊』に登場する革命グループの実行委員長的なキャラ、ピョートル・ヴェルホヴェンスキーというヤツがいるんですけど、こいつが軽口をぺらぺらしゃべる。作中では"ビーズをころがすように"しゃべると形容されている。こんなふうに芝居がかったようなことを臆面もなくしゃべり散らせるようになりてえなァ~~~って思いながら『悪霊』本編と関連評論を読んでいるところなんだけど。
討論動画とか見ればいいすかね。話しの切り出し方とか反論の仕方を学べそうだ。まぁこんなスキルを鍛えたところで合コンなどでは不興を買いそうだけど。ひとにナメられるくらいなら反論のひとつでもできたほうがいいよな。

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最後のこれは余談、上の写真の本はまだちょっとしか読んでないけど、光文社新書の「ドストエフスキー『悪霊』の衝撃」面白かったですよ。
光文社古典新訳版の翻訳者・亀山郁夫とロシアのドストエフスキー研究者リュドミラ・サラスキナによる『悪霊』についての対談、質疑応答、論考が収録されている。
中でも「なぜスタヴローギンはアイスランドへいったか?」の論考が面白かったな。ドストエフスキーの時代にジュール・ヴェルヌの『地底旅行』の内容の是非を巡って論争があったこと、『悪霊』のなかに『地底旅行』らしき本の描写があることから、ドストエフスキーが「アイスランド行き」に意味を込めていただろう、ということが考察されているのさ。これを知らなきゃふーんスタヴローギンはアイスランドにも行ったんだねーくらいで読み流すとこだね。