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死骸ブログ

【読んだ本メモ】サイモン・シン『フェルマーの最終定理』(新潮文庫 青木薫訳)

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17世紀に数学者フェルマーによって謎かけのように残された数学の難問を証明した数学者たちの闘いを描いたノンフィクション。

問題が生まれて証明に至るまでの数学史、数学者たちのエピソード、発見・証明されてきた数学の深奥を丁寧に描きつつ読みやすくまとめている。標題のフェルマーの最終定理だけでなく、数学そのものへの興味がいろいろ沸き立ってくる。ページ数が多くてぶ厚いようだけどもミステリー小説を読む感覚で読み進められるもんだから、ページをめくる手が止まらないってヤツだったな。頼んだコーヒーを半分も飲まずに喫茶店の閉店時間まで読みふけっていた。まさか数学がテーマの本がここまで刺さるとは思わなかった。高校の数学ですらさっぱりわかってなかったゴミクズの僕にでもたいへんわかりやすかったです。無理数とか虚数とかいったいなんだったんだよ!!って気持ちをずっと抱いていたが、これを読んだだけであ〜ナルホドねって思えた。まぁ、なんとなくわかった気になっただけかもしれないけど、それでもナルホドと思えたのは読ませるチカラがスゴイのだな、これは。文系とか理系とか垣根なく楽しめる一冊だよ。